アメリカ赴任時のお金周りの準備
人事異動のシーズンである。
同じ会社で今度アメリカ赴任になる人からどういう用意が必要なのか?という問い合わせをちょくちょく受ける様になったので、自分が赴任したときに特に困ったお金周りのことについてメモしておく。
ドルの準備
アメリカでの生活立ち上げは、やはり何かとお金がかかる。それでいて給与は社会保障番号が出るまで会社から支給されないので、はじめの数週間は円をドルに変えて暮らすことになる。
一番手っ取り早いのはクレジットカードで、殆どの買い物ではこれを使えば問題ない。外貨取扱手数料の少ないカードを選んで作っておくのが良いだろう。
ただしクレジットカードが使えないケースも幾つかあり、経験した中だと
- 賃貸の契約に伴うデポジット金
- 車の購入
などはクレジットカードが利用できないので、現金もしくは小切手を利用する必要がある。
このためにはUS側で銀行にCheckingの口座を作る必要がある。口座は銀行の窓口に行けば簡単に作れるので心配はいらないが、問題はお金をどこからどうやって持ってくるかだ。
銀行での海外送金
一番素直なやり方。ただし手数料も高い上に、事前の外為口座立ち上げ等面倒が多い。私のときは日本で実施するべき手続きが漏れており、この方法が取れなかった。
TransferWiseでの送金(オススメ)
TransferWiseはFintec系の企業で、外貨送金を専門にやっている会社である。 この会社が面白いのは、実際に送金するのではなく、送金したい国と国の間でマッチングを行って、利用者の口座に金を振り込む形で送金を実施しているというところ。 例えば日本で、日本円を売ってドルが欲しい人(日本→USの海外送金)とUSでドルを売って日本円が欲しい人(US→日本の海外送金)をマッチングして、いずれも国内でのお金の動きだけで完結させるというものになる。 何よりも手数料が安く、またいくら掛かるのかも明快にわかるので非常にオススメ。この紹介リンクからだと£500まで手数料不要で送金できるので試してみてほしい。
この方法での注意点としては、日本の口座→TransferWise の入金が銀行振り込みになるため、ネットバンキング経由だと一日辺りの振込金額が50万円等に制限されているので、大金の送金は一日ではできないという事に注意。
USに到着したらすぐに口座を開設して、TransferWiseで毎日送金するようにするのがいいだろう。
カードの準備
よく言われる通りアメリカはカード社会で、クレジットカードを持つのは必須と言える。しかしながらドル建てのカードの契約にはクレジットカードヒストリが無い赴任者にはすぐには無理な話である。
そのため、JALやANAが赴任者向けのカードを用意している。どちらもイシュアは同じでFirst National Bank of Omahaが提供している。
どちらを選ぶかは、よく使うエアラインで決めれば良いと思う。私は近所の空港から日本への直行便がJALしかないので、JALのカードにしている。
カードの申込みは日本からもできるが、実際に利用する前にアクティベーションが必要で、アクティベーションのためには社会保障番号が必要になる。なのでそれまでは日本で使っているカードをそのまま使うことになるだろう。
半年ぐらい使っていると、FICOスコアと呼ばれるクレジットカードのスコアが計算されるようになるので、こうなると好きなカードを選んで使い始めることができる。
空港間のマイル距離を調べるスクリプトを書いた
先週末、これまでに乗ったすべての飛行機の記録を記載しようと思い立った。
幸い飛行機に頻繁に乗るようになったのはここ2,3年の話でメールを掘り返せば予約情報もすべてわかるし、数十回程度だったので記憶からもすべて思い起こすことができた。
便名、エアライン、区間の最初と終わりを記載したのだが、せっかくだから飛行距離すなわちマイレージも記録したい。 エアライン限定であれば生涯マイレージを表示するサービスがあるが、ここは全エアラインのマイレージを合算したい。 エアラインの区間マイレージはIATAのテーブルで規定されていて、それにもとづいて計算されるらしいが、そのテーブルのデータ購入は有料で敷居が高い。 幸い MileCalc(http://www.milecalc.com) などマイレージを計算してくれるサイトはいくらでもあるので、こうしたところを利用してマイルの一覧を集めるスクリプトをrubyで書いた。
require "net/http" STDIN.read.split("\n").map{|str| str.split(/\s+/).sort.join("\t") }.uniq.each do |str| from, to= str.split("\t") res = Net::HTTP.get(URI.parse("http://www.milecalc.com/mileage-calculator/#{from}/#{to}/")) begin mile = res.split("\n").select{|s|s.match(/distance\[0\]/)}.first.split('"')[1] rescue Exception => e mile = "" end puts "#{from}\t#{to}\t#{from}#{to}\t#{mile}" puts "#{to}\t#{from}\t#{to}#{from}\t#{mile}" end
標準入力で 3桁のIATA空港コードの組を空白で区切って入力すると、その組のマイル数をタブ区切りで返す。
- Input
NRT LAX
- output
LAX NRT LAXNRT 5451 NRT LAX NRTLAX 5451
表計算のVLOOKUP
で探せるように、往路と復路の両方を出力するようにした。
また、Inputで空港のペアが重複していてもユニークになるようにしている。
AAのフルフラットシートでUS国内旅行
金曜日を休みにして、週末を使ってロサンゼルスに遊びに行ったときのこと。
飛行機はJALのマイレージを貯めるためにいつも通りAmerican Airlineで、出発の一週間前に予約した。
行きは朝早い6:40出発のAA2401にして、+$100ぐらいでファーストクラスにできるということなので、マイル目的でファーストクラスにしてみた。
American Airlineの国内線エコノミークラスだと実距離マイルの50%か30%しかつかないのに対して、ファーストクラスにしておくと、実マイルの125%が加算される。
そして実際搭乗した機体のファーストクラスがこれ。
まさかのフルフラット....!!!!
今回の機体は Boeing 777-200ER で、どうやらAmerican AirlineのBoeing機だと、国内線のファーストクラスがフルフラットシートになるケースが多いらしい。
Planes − Travel experience − American Airlines
さらに早朝フライトだったので朝食付き。
結構美味しかった。到着後運転予定だったのでアルコールが飲めなかったのが残念。
どうすれば乗れるのか?
ここを見つつ、予約する飛行機の機材を確認しながら、ファーストクラスやビジネスクラスで、シートピッチが「レイフラット」になっている機体を使っている路線を選べばOK。
American Airlineの場合はBoeing機ならだいたい該当するようだ。
新幹線のグリーン車よりもちょっと高いがその価値が十分にあると感じられた。とにかくフルフラットシートに乗ってみたい人にもオススメ。
アメリカでメタルカードのAMEX Platinum持ってみた
アメリカに住み始めて半年になり、ようやくクレジットスコアであるFICOスコアが算出されるようになった。これでカードが作れるようになったので、AMEXのPlatinumカードを作ってみた。
カードの紹介
年会費は$550。日本でAMEX Platinumを導入しようとすると130,000円+税なので、お得といえばお得。 また、日本ではインビテーションが無いと加入できないが、アメリカではいきなりPlatinumに申し込んでも問題ない。
カードとしては下記のような特徴や特典がある。
- カードがステンレススチール製
→最近かららしい。超絶かっこいい。 - 最初の3ヶ月で$5000利用で、60,000ポイントプレゼント
→AMEXのポイントはANAかBritish Airwaysのマイルに1:1で交換可能なので、60,000マイルもらえるのと同義である。 - AMEXセンチュリオンラウンジや、プライオリティ・パスのラウンジに入れる
→ちょくちょく旅行もしようと思っているので、使えるラウンジが増えるのは大歓迎。 - UBER代を年間合計$200負担 してもらえる
→たまに使うので、これも美味しい特典と言える。 - 1箇所選択したエアラインについて、航空券以外の出費を年間$200負担 してもらえる
→手荷物預入の費用や、機内Wifi等で使えるらしい。なんだかんだ使う機会はありそう。 - 航空券をエアラインから直接購入する場合にポイントが5倍
→$1で5マイル分稼げるので美味しい。 - AMEXの旅行サイトから予約すると、航空券/ホテル予約時にポイントが5倍
→$1で5マイル分稼げるので美味しい。 - ヒルトングループのホテルと、スターウッドホテルでのエリートステータス付与
→これはどうかな?機会があれば使うかもぐらい。 - コンシェルジュサービス
→これも機会があれば。 - 高級ホテルブッキング用のAmerican Express Fine Hotels & Resortsサイトが使える。
→ちょっと見てみたらホテルに直接頼むよりだいぶ安いので、そのうち試しに泊まってみるかも。
申込みから届くまで
Webからの申込みで、審査は数分で終了して審査に通った旨のメールが届く。 翌日にはカード発送のメールが届き、翌々日にはUPSでカードが届いた。
なんとゴージャスな。
この木の枠は取り出して裏返すとスマホスタンドとして使えるようになっていた。
カードの文字や柄のところはうっすらとエンボス加工されていて、質感が非常に高い。 なるほどこのカードを手にするという目的だけでも加入して損は無い。仮に一年で解約してもカードは手元に残って記念になるし。
とりあえずはカードを受領したところまで。 実際に使ってみてどうかはそのうち書こうかと思います。
まとめ
USに住んでいて、そこそこ飛行機に乗る人にはおすすめのカード。 特にANA派ならマイルがためやすい。
作る方は下記から申し込むと紹介料が入るそうです。 AMEX Platinum申し込み
ダラス-東京間を安く往復する方法
今はダラスに住んでいる訳ですが、まぁ日本大好き日本人ですので長期休みが取れると日本に帰る訳です。 当然飛行機を使うんですけど、この飛行機代が結構高くつく。
今度は4月末から5月初にかけて帰国することを企んでいるので、その時期で試しに見てみよう。
例えばダラス-成田間を毎日飛んでるAmerican AirlineやJALの直行便を格安航空券検索サイトのcheapOairで検索してみると、$1,873からとかで結構なお値段。
それでは、直行便でなくてもいいから、もっと安いのが無いかをこれまたcheapOairで検索してみると、Air Chinaで二回乗り換えとかが$905ぐらいから出てくる。
これでだいぶ値段は下がったが、エアラインがいまいちなのと、レイオーバーの時間が長すぎるのが気になる。空港内で待つとするなら長くとも2-3時間に抑えたいところだが、4時間や8時間のレイオーバーが含まれており、全行程が24時間を超えて来るのが辛いところ。
それじゃあどうするのがいいのか。そこで考えてみたのが「もっと発着便多い東海岸からの航空便を使う」というのはどうかということ。試しにJALのサイトで、ロサンゼルス-東京の便がダラス-東京と比べると異様に安くなっているのを発見した。 購入したい2018年の4月末だと、なんと往復で$525という破格。どうなってるんだ?
これにプラスで、ダラスからロサンゼルスまでの飛行機を別途取ればいい。JALマイル貯めたいのでAmerican Airlineで予約すると$194で済む。
なんと合計$700ちょいで往復できる。 China Airよりも安い。直行便と比較したら半額以下だ。
さらに、マイル貯めたいマンとしても美味しいポイントとして、大阪経由羽田着 が選択出来るというのがある。$10程度金額が上がり、時間も多少かかるようになるが、国内線は予約クラスYで区間マイルの100%が積算され、さらにFOPは2倍ついてくれるので効率よく貯められる。 羽田着なのも成田より都心に近いので地味に嬉しい。
日付を少しずらして見てみたが、この4月末の料金は特異点的で普段はここまで安くはなかった。 それでもロサンゼルス-東京は$800ぐらいなので、$1000以内でJALを使って帰国することは十分に可能だ。
それにしてもこんなにも米国内で料金の格差があるとは想像していなかった。
JAL プレミアムエコノミークラス所感
9月末の一時帰国で北米→成田間でプレミアムエコノミークラスに搭乗することができたのでその所感を残しておく。
概要
もともとはエコノミークラスの予約クラスQで予約しており、いわゆる 当日アップグレード でアップグレードを実施した。
金額は40,000円($350)で、フライト時間はおよそ13時間なので、1時間あたりおよそ3,100円($27)となる。
当日アップグレードには、
- もともとの予約クラス(今回だとエコノミーのSpecial Saver Qクラス)に従ったマイルが貯まる。
- もともとの予約クラスにかかわらずアップグレード可能。
- ラウンジ利用は不可。
- 席に空きがない場合は利用不可。
というような条件がついている。 このため「安くマイル貯めるぜ!」という目的では全く使えない*1 またラウンジも使えないのが残念。
ただし元からプレミアムエコノミークラスのチケットを取るとなると、Saver Eの予約で302,000円からとなる。Special Saver Q+当日アップグレードだと125,000円+40,000円×2=205,000円なので、ラウンジとマイレージ加算を考慮したとしてもまぁまぁお得と言える。
乗ってみての感想
よかったところ
- フットレストが付いている
- 長旅なので足を載せることが出来るだけで結構楽になる。
- 画面が大きい
- これぐらい大きいと真面目に映画見る気になる。実際4本も見てしまった。
- 隣の席との間隔が広いので干渉することがない
- 長いフライトになるので、隣の席との差別化が出来るのは嬉しい
- エコノミーより一足先に食事が出て来る
- 変に待たされるようなことが無いので、せっかちな自分としては良かった。
- フードがちょっとスペシャル
- 飲み物にスパークリングワインが追加される。結構美味しかった。
- 間食に、そばですかいを頼める。普通だとパン程度なので温かいものが食べられるのはありがたかった。
どうでも良かったところ
- スリッパ、アイピロー、マスク、耳栓の入ったアメニティセットをもらえる
- 持ち込んでいたので必要なかった。
- 前席との間隔の広さ
- エコノミーのシートでも下に荷物を置かない限りは問題ない。)(短足なもので))
- SONYのノイズキャンセリングヘッドホンが用意されている
- BOSEのQC35を持ち込んだので必要なかった。
- ヘッドセットの持ち帰りを防止するためか二股ピンジャックを強いられるので、二股変換を持っていない人は自分の持ち込んだヘッドセットが使えなくなるので逆にマイナスポイントかも。
微妙だったところ
- シートポケットが小さい
- ノートPCとNintendo Switch、プロコントローラを突っ込もうとしたがちょっと入り切らない。
- また無理やりたくさん詰め込むと、フットレストと干渉する。
- ペットボトルホルダーの位置
- なぜか席と席の間に縦に並んで設置されている。
- 取るときに隣の席の人をちょっと意識してしまう。
*1:狙っていたのに。そんな甘い話はないか。
米国流振込詐欺に遭いそうになった話
ことの始まりは電話。 知らない番号からまたもや電話がかかってきた。
相手「Hogefuga EnergyのJeffです。あなたのアカウントでデポジットが振り込まれていないようです。小切手を郵送して、支払いをお願いします。」
(Hogefuga のところはよく聞き取れず。)
俺「〇〇Energy(俺が使っている電気会社)のデポジットですか?」
相手「そうです。」
俺「Web画面から送金できますか?」
相手「できると思います。」
俺「(ログインして画面を確認) Total Amount Dueは$0なので支払いの必要は無いようですが?」
相手「デポジット金額はそこに反映されないんです。」
俺「なるほど。わかりました。」
相手「送り先はSNSで送付します。」
俺「ありがとうございます。」
外国人でかつソーシャルセキュリティーナンバー無しで電気の契約をしていたので、たしかにデポジットが必要という話は契約のときに聞いていたので、そんなものかという感じだった。 SNSで情報伝えてくるのも、以前この電気会社とやり取りしたときにあったので、そういう文化なのだろうぐらいで、あまり違和感は無い。
先日まで使っていたカードが今諸事情で停止されているのもあり、その関係で引き落とせなかったのかもしれない等と考えていると、相手からSNSが届いた。
いや、SNSじゃなくてiMessageじゃん! ってことは相手はiPhone??なんでコールセンター業務でiPhoneなんか使って電話かけているんだ???
と思いつつも、まぁそういうものなのかもしれないということで普通にやり取りして、送付の手はずを整える。
しかしながら、大分きな臭さを感じてきたので、相手の電話番号でGoogle検索すると、どうやらSprintの携帯電話らしい。 しかも相手の私書箱番号で検索すると、個人の名前が出てくるし。。。これはひょっとすると。。。。
ダメ押しで本来の自分で契約している電気会社に電話で問い合わせ。
俺「$80のデポジット払えって言う電話もらったんですけど、これ本当に払う必要あるやつですか?」
オペレータ「すでに支払い頂いているので必要ないはずです。どちらの電話番号からでしょうか?」
俺「214-◯◯◯-◯◯◯◯です。」
オペレータ「その番号は弊社のものではありませんね・・・。」
はい、詐欺確定。 すんでのところで気づけてよかった。
どこから電話番号仕入れているんだかわからないけれど、英語ネイティブじゃ無い海外から移住している人なんかは、 結構引っかかっちゃうんじゃないかなぁ。俺も危なかったし。
“小切手を郵送” っていうのがアメリカっぽいなぁと思いました。
今後も気を引き締めていかないとな。