BIABをAnovaでやってみた

個人でのビール自家醸造のやり方にBIAB(Brewing in A Bag)というのがある。これはビール醸造の最初の手順である麦芽の糖化(マッシング)にて、袋に麦芽を入れてそれをティーバックの要領で煮出すというやり方になる。使う鍋の量が少ないので、利便性が高く人気がある。

マッシング中は1時間以上に渡って温度を一定に保つ必要があるので、通常は定期的に温度を確認して、必要に応じて火にかけたりする必要がある。

要するにある程度の時間、水温を一定に保てばよいということなので、みんな大好き低温調理器Anovaが使えるんじゃないか?と思い、実際にやってみた。

Anovaは水を吸いこんでヒータで温度を上昇させ、水を吐くという仕組みになっている。Anovaに麦芽が吸い込まれるのはあまりよろしくなさそうなので、麦芽の入った袋の外側にAnovaを取り付ける。

今回は5galを仕込むので、その1.5倍の7.5galの水で煮出すことにした。

まずは鍋に水を張り、バッグとAnovaを取り付けてスイッチ・オン。マッシング温度は65℃とした。水の容量が大きいためAnovaだけの熱量だとパワー不足のため、最初は電熱コンロも併用する。

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65℃になった時点で麦芽を投入。最高水位線を超えてしまうことが懸念だったが、特に問題なかった。

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初めは非常に順調だったが、30分ほど経ったときに水量不足の警告音を出してAnovaが停止するようになってしまった。もちろん水量不足になるほど、鍋内の水は減っていない。誤検知かと思い、何度かスイッチをオンにしてもすぐに止まってしまう。

試行錯誤の上、Anovaの水を吸い込む口の部分にバッグと麦芽がへばりついて、水がうまく吸えなくなったので、水量不足という表示をしているのではないかと思いあたった。そこで、Anovaの水を吸い込む口のあたりにトングを突っ込んでバッグをブロックしてやったところ、うまく動作するようになってくれた。

次回は水を吸い込む口のところに、何らかのつっかえ棒などを取り付けて、バッグがへばりつくようなことが無いように工夫してみるつもり。

とにかくマッシングの工程は、多少エラーがでてまごついた部分はあったが、ほぼ全自動で完了させることが出来た。 比重も1052でほぼ狙い通りまで行けた。